相続財産に「暗号資産(仮想通貨)」が含まれている場合の調査方法とは?
- 2025.07.22

Q1.暗号資産(仮想通貨)とは何ですか?
A
暗号資産(仮想通貨)とは、インターネット上で管理・利用されるデジタル資産のことです。
代表的な例として「ビットコイン」や「イーサリアム」などがあり、暗号資産交換業者(取引所)を通じて売買や保有が行われています。
Q2. 相続財産に暗号資産が含まれているか、どのように調べれば良いですか?
A
被相続人が生前に情報を残している場合は問題ありませんが、そうでない場合は以下の方法で確認します。
相続人自身ができる調査
-
郵便物・メールの確認
被相続人宛の郵便物やメールを確認し、ビットフライヤーやコインチェックなど暗号資産取引所からの取引明細書や口座開設通知がないかを調べます。
-
銀行口座の取引履歴確認
銀行口座の入出金履歴を調査し、暗号資産取引所への送金履歴がないか確認します。日本円での入金・出金は重要な手がかりとなります。
-
スマホ・パソコンの確認
ウォレットアプリ(例:メタマスク)や取引所アプリ、ブラウザ履歴、メモ帳など、デジタルデータの中に重要な情報が残っていることがあります。
-
ハードウェアウォレットの確認
ハードウェアウォレット[1]が遺品の中に含まれていないか確認します。被相続人が自ら暗号資産を管理・保管するケースの場合、USBデバイス等の媒体によるハードウェアウォレット等で秘密鍵等を管理することが考えられるため、ハードウェアウォレットを発見した場合、被相続人は暗号資産を保有している可能性があります。
[1] 暗号資産のウォレットとは、秘密鍵を保管・管理するための仕組みをいい、ハードウェアウォレットとは、秘密鍵等を保存できるUSB等のデバイスをいいます。有名なハードウェアウォレットの例として、「トレザー」や「レジャーナノエス」があります。
弁護士に依頼する方法
弁護士に相続手続きを依頼している場合、「弁護士会照会制度」を活用して、暗号資産取引所に対して被相続人名義の口座開設状況や残高の有無を正式に照会できます。 法的裏付けがあるため、より確実な情報取得ができます。
Q3. 調査の結果、暗号資産が確認できた場合はどうすれば良いですか?
A
暗号資産が確認できた場合は、各取引所の「相続手続きガイド」に従い、必要書類を提出して相続手続きを行います。
ただし、取引所を介さない 個人管理型ウォレット(メタマスクやハードウェアウォレットなど)の場合、秘密鍵やシードフレーズが分からない限り資産を回収することは非常に難しいため、注意が必要です。
Q4. なぜ弁護士に相談する必要があるのですか?
A
暗号資産の相続には法的知識だけでなく、デジタル資産に関する専門知識も必要です。
当事務所は相続案件に関してこれまで700件以上の実績を持ち、豊富な経験とノウハウで迅速かつ適切な対応を提供しています。
相続トラブルの防止や証拠保全、正確な資産把握のため、早めの専門家への相談をおすすめします。
Q5. 相談はどのようにすれば良いですか?
A
「被相続人が暗号資産を持っているか分からない」「どうやって調べればいいか不安」という方は、お気軽に当事務所にご相談ください。
初回相談で状況を詳しくお伺いし、必要に応じた調査・手続きのサポートをご提案します。
【図表】暗号資産相続調査の流れ
相続における当事務所の強み
- ✅ 相続案件700件以上の豊富な経験
- ✅ 相続問題に関する多数の解決実績
- ✅ スピーディーかつ安心のサポート体制
まとめ
暗号資産の相続は複雑ですが、確実に対応するためには相続に強い専門家への相談が不可欠です。
当事務所では、安心してご相談いただける体制を整えております。
お気軽にご相談ください。

2000年 司法試験合格2002年 司法修習終了(第55期) 東京あおば法律事務所に所属(東京弁護士会)2004年 山鹿ひまわり基金法律事務所を開設(弁護士過疎対策・熊本県弁護士会)2009年 武蔵小杉あおば法律事務所 開設2014-15年 弁護士会川崎支部副支部長2019-20年 川崎中ロータリークラブ幹事2020-23年 法テラス川崎副支部長2024-25年 法テラス神奈川副所長2025年~ 神奈川県弁護士会副会長