「遺言書で遺産ゼロ」から逆転!多額の生命保険金を考慮して遺留分侵害額を獲得した事例
- 2026.09.08
【相談者属性】
年代:60代
性別:男性
【相談内容】
亡くなった親の遺産について、生前に作成された遺言書(公正証書遺言)により、相談者様には「遺産を一切相続させない」という内容になっていました。
法律上保障された最低限の取り分である「遺留分(いりゅうぶん)」を他の相続人に請求したいとお考えでしたが、「具体的にいくら請求できるのか」「相手と直接交渉するのは精神的にも難しい」とお悩みになり、当事務所にご依頼いただきました。
【弁護士の対応】
まず、適正な遺留分を計算するために、亡くなった方(被相続人)の遺産を徹底的に調査しました。
その結果、被相続人が生前、特定の相続人を単独の受取人とする「遺産総額と同等の多額の生命保険」に加入しており、その相続人がすでに保険金を受け取っていたことが判明しました。
原則として、生命保険金は受取人固有の財産とされ、遺産分割や遺留分の対象にはなりません。しかし、本件では、保険金の額が約1億円となっており、保険金を除いた遺産全体の約1億円と比較してあまりにも高額(遺産とほぼ同額)であったことから、相続人間で著しい不公平が生じていました。
そこで当事務所は、過去の判例(最判平成16年10月29日)に基づき、「この生命保険金は実質的な生前贈与(特別受益)と同じであり、遺留分の計算に入れるべきである」と強く主張し、調停(裁判所での話し合い)を申し立てました。
【結果】金額の約9割の金額を相手方が支払うという内容で調停が成立
調停において、上記判例を意識した主張をするとともに、その主張を裏付ける証拠を提出したことが功を奏し、最終的には、当方が請求した金額の約9割の金額を相手方が支払うという内容で調停が成立しました。受任から解決までに要した時間は約1年6か月でした。
【弁護士の所感】
一般的に「生命保険金は遺産に含まれない」と思われがちです。しかし、保険金の額が極端に大きい場合や、介護の貢献度などの様々な事情(特段の事情)を総合的に考慮することで、今回のように例外的に遺産(遺留分)の計算に含めることができるケースがあります。
この判断や立証には非常に高度な専門知識が求められます。「遺言書で自分の取り分がない」、「特定の相続人だけが多額の保険金を受け取っていて納得がいかない」という方は、決して諦めず、まずは相続問題に強い弁護士にご相談ください。
【まとめ】
本件のように、一見すると不利な状況でも、徹底した調査と過去の判例に基づく緻密な主張によって結果を大きく覆せる可能性があります。
遺留分の請求には「相続開始と侵害の事実を知ってから1年」(知らない場合でも10年)という短い期限があります。不公平な遺言書や生命保険契約に納得がいかない方は、お早めに遺留分侵害額請求事件に関する豊富な対応経験を持つ当事務所の初回無料相談をご利用ください。
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東京地方税理士会所属(登録番号159302) 代表弁護士・税理士 長谷山 尚城
宅地建物取引士試験合格(平成25年)
2000年 司法試験合格2002年 司法修習終了(第55期) 東京あおば法律事務所に所属(東京弁護士会)2004年 山鹿ひまわり基金法律事務所を開設(弁護士過疎対策・熊本県弁護士会)2009年 武蔵小杉あおば法律事務所 開設2014-15年 弁護士会川崎支部副支部長2019-20年 川崎中ロータリークラブ幹事2020-23年 法テラス川崎副支部長2024-25年 法テラス神奈川副所長2025年度 神奈川県弁護士会副会長2026年 税理士登録
























