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所有する賃貸アパートを相続する際の注意点と手続き、よくあるトラブルについて弁護士が解説

2026.01.06


被相続人が賃貸アパートを所有していた場合、その相続は「不動産を相続する」というだけでは済みません。家賃収入が発生する一方で、入居者との契約関係、部屋の管理、税務など、さまざまな問題が複雑に絡み合います。

相続の現場では、「とりあえず相続したが、その後どうすればいいのかわからない」「相続人同士で意見が合わず、トラブルになった」というご相談も少なくありません。

本コラムでは、収益用の賃貸アパートを相続する際に注意すべきポイントについて、よくあるトラブルや手続きの流れを踏まえ、弁護士の立場からわかりやすく解説します。

収益賃貸アパートの相続でよくあるトラブル

収益賃貸アパートの相続では、次のようなトラブルが頻発します。

相続人の一部がアパートを引き継ぎ、他の相続人が不満を持つ
家賃収入の分配方法をめぐって揉める
建物の管理や修繕費の負担について意見が対立する
入居者対応を誰が行うのか決まらない

特に問題になりやすいのが、不動産は1人が相続し、他の相続人には現金で調整するというケースです。賃貸アパートは高額になることが多く、評価額や代償金の金額をめぐって争いが生じやすくなります。

収益賃貸アパートの相続方法とは?

賃貸アパートの相続方法には、主に次のようなものがあります。

単独相続

特定の相続人が賃貸アパートを単独で相続する方法です。管理や運営の意思決定がしやすい反面、他の相続人への代償金の支払いが問題になることがあります。

 共有相続

相続人全員または一部が共有で相続する方法です。一見すると公平に思えるかもしれませんが、**実務上は最もトラブルが起きやすい相続方法**といえます。

賃貸アパートを共有すると、修繕や管理、売却、建替えといった重要な判断について、共有者全員の同意が必要になります。その結果、意見がまとまらず、建物が老朽化しても何も決められない状態に陥るケースも少なくありません。

また、共有者の1人が亡くなると、その持分がさらに相続され、権利関係が複雑化していきます。長期的に見ると、**収益性の低下や深刻な紛争につながるおそれがある点には特に注意が必要です。

換価分割

賃貸アパートを売却し、売却代金を相続人で分ける方法です。公平性は高いものの、安定した家賃収入を失うことになります。

収益賃貸アパートの相続の流れと手続き

賃貸アパートを相続する場合、一般的には次のような流れで手続きを進めます。

  1. 相続人の確定・遺言書の有無の確認
  2. 賃貸アパートの評価(土地・建物)
  3. 遺産分割協議の実施
  4. 相続登記(名義変更)
  5. 賃貸借契約関係の引継ぎ

賃貸アパートには、入居者との賃貸借契約が存在します。相続によって所有者が変わっても、契約内容自体は原則としてそのまま引き継がれるため、入居者対応を含めた管理体制を早期に整えることが重要です。

相続した収益賃貸アパートの活用方法について

相続後の賃貸アパートについては、次のような選択肢があります。

そのまま賃貸経営を継続する
管理会社に委託して運営負担を軽減する
売却して現金化する
建替えや大規模修繕を検討する

どの方法が適しているかは、建物の状態や立地、相続人の年齢や資金状況によって異なります。相続直後の判断が、将来の収益や負担に大きな影響を与える点には注意が必要です。

収益賃貸アパートの相続を自分で進めるリスクとは?

賃貸アパートの相続を専門家に相談せずに進めると、次のようなリスクがあります。

不動産評価が適切でなく、遺産分割が不公平になる
税務や法的リスクを見落とす
相続人間の感情的対立が深刻化する
将来的な売却や運営で問題が表面化する

特に賃貸不動産は、「相続時だけでなく、その後も続く問題」である点が大きな特徴です。

収益賃貸アパートの相続を弁護士に依頼するメリット

弁護士に依頼することで、次のようなメリットがあります。

相続人間の利害を整理し、紛争を未然に防げる
不動産評価や分割方法について法的観点から助言を受けられる
税理士や不動産業者と連携した総合的な対応が可能
将来を見据えた相続対策・出口戦略を検討できる

賃貸アパートの相続は、単なる「名義変更」ではありません。法的・経済的な視点を踏まえた判断が不可欠です。

収益不動産の相続のお悩みは当事務所にご相談ください

賃貸アパートの相続は、一般的な不動産相続とは異なり、相続後も管理・運営・入居者対応が継続する点に大きな特徴があります。対応を誤ると、相続人間の紛争だけでなく、収益の悪化や将来的な資産価値の低下につながるおそれもあります。

特に、共有相続を選択した結果、何も決められない状態が長期間続き、最終的には深刻な対立に発展するケースも少なくありません。「もう少し早く相談していれば防げた」というご相談は、実務上非常に多いのが実情です。

当事務所では、収益不動産を含む相続について、相続人同士の利害関係を整理し、将来を見据えた現実的な解決策をご提案しています。

今の相続方法で本当に問題がないのか
共有にすべきか、単独相続にすべきか
将来的な売却や承継まで見据えるとどうすべきか

といった点について、法的観点から具体的にアドバイスいたします。

相続がすでに始まっている方はもちろん、「これから相続が発生しそう」「将来トラブルにならないか不安」といった段階でのご相談も可能です。

問題が表面化してからでは、選択肢が大きく制限されてしまいます。

賃貸アパートや収益不動産の相続でお悩みの方は、できるだけ早い段階で、ぜひ一度当事務所へご相談ください。

この記事を担当した専門家
神奈川県弁護士会所属 代表弁護士 長谷山 尚城
保有資格弁護士 FP2級 AFP 宅地建物取引士試験合格(平成25年)
専門分野相続・不動産
経歴1998年 東京大学法学部卒業
2000年 司法試験合格
2002年 司法修習終了(第55期) 東京あおば法律事務所に所属(東京弁護士会)
2004年 山鹿ひまわり基金法律事務所を開設(弁護士過疎対策・熊本県弁護士会)
2009年 武蔵小杉あおば法律事務所 開設
2014-15年 弁護士会川崎支部副支部長
2019-20年 川崎中ロータリークラブ幹事
2020-23年 法テラス川崎副支部長
2024-25年 法テラス神奈川副所長
2025年~ 神奈川県弁護士会副会長
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