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【2026年2月開始】所有不動産記録証明制度とは?相続放棄の判断が劇的に変わる新制度を川崎・武蔵小杉の弁護士が解説

2026.02.27


「亡くなった父がどこに不動産を持っていたのか分からない」
「地方に山林があると聞いたことがあるが、詳細が不明」
「相続放棄をした方がよいのか判断できない」

相続の現場で、最も判断を難しくしていた問題の一つが、被相続人の不動産の全体像が把握できないことでした。

202622日から開始された「所有不動産記録証明制度」は、この問題を大きく改善する制度です。
特に、相続放棄を検討している方にとっては極めて重要な制度です。

本記事では、制度の内容と実務への影響を分かりやすく解説します。

 そもそも所有不動産記録証明制度とは?

この制度は、法務局に申請することで、被相続人が全国に所有している不動産の一覧を取得できる制度です。

発行される内容

・被相続人名義の土地・建物の一覧
・所在
・地番
・家屋番号 など

これまでのように市区町村ごとに調査する必要がなく、全国単位での把握が可能になりました。

 誰が申請できるのか?

この制度は非常に便利ですが、誰でも第三者の不動産を自由に調査できる制度ではありません。
「とりあえず法務局へ行けば一覧がもらえる」というものではない点に注意が必要です。

申請できるのは、法律上、

・本人
・相続人(その他の相続承継人)

に限定されています。

さらに、相続人として申請する場合には、単なる自己申告では足りません。

相続人であることを証明する戸籍謄本一式(被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍)
および相続関係を裏付ける資料の提出が必要になります。

実務上、この「戸籍の収集」が最大のハードルになることが少なくありません。
本籍地が転々としている場合や、古い改製原戸籍が必要な場合には、複数の自治体に請求を行う必要があります。

熟慮期間が進行している中で戸籍収集に時間を費やし、ようやく法務局に申請しようとした段階で期限が迫っている――
このようなケースは十分に想定されます。

相続放棄を検討している場合、
「制度利用の手続」と「法的判断」を並行して進めることが不可欠です。

戸籍収集を含めた事務処理と、放棄・限定承認の判断を同時に進める体制を整えることが、時間制限のある相続案件では極めて重要です。

※当事務所では、戸籍収集も含めて一括対応しています。
複数自治体への請求や改製原戸籍の取得など、煩雑な作業も含めてサポートし、熟慮期間内に必要な判断ができる体制を整えています。

従来の不動産調査の問題点について

これまでは、次のような方法で調査していました。

・固定資産税の課税明細を確認
・名寄帳を市区町村ごとに取得
・住所や本籍地を手掛かりに探索

しかし、問題は明確でした。

・他県の不動産は見落としやすい
・山林や共有持分が把握できないことがある
・調査に時間がかかる

特に、地方の「負動産(売却困難な不動産)」を見落とすリスクは深刻でした。

名寄帳との決定的な違いとは?

川崎市内・武蔵小杉近辺にお住まいの方の中には、これまで役所で「名寄帳(なよせちょう)」を取得した経験がある方もいらっしゃるでしょう。

しかし、両者は性質がまったく異なります。

項目

名寄帳

所有不動産記録証明書

管轄

市区町村単位(例:川崎市内のみ)

全国単位

把握範囲

当該自治体内の課税対象不動産

登記名義人として全国に所有する不動産

見落としリスク

他県の不動産は把握不可

原則として全国網羅

例えば、

「父は昔、九州の山林を相続したと言っていた気がする」

このようなケースでは、名寄帳では確認できません。
全国単位で確認できる本制度を利用しなければ、重大な見落としにつながる可能性があります。

相続放棄との関係が極めて重要

相続放棄には期限があります。

原則として、

相続開始および自分が相続人であることを知った時から3ヶ月以内(民法9151項)

に家庭裁判所へ申述しなければなりません。

もっとも、実務で最も問題となるのは「いつから3ヶ月が始まるのか」という点です。

最高裁昭和59427日判決は、相続人が相続財産の存在を全く知らず、かつそのように信じたことに相当な理由がある場合には、相続財産の存在を認識した時から熟慮期間が進行する余地があると判断しました。

つまり、借金や不動産の存在を全く知らずに3ヶ月を経過してしまった場合でも、直ちに放棄が不可能になるとは限りません。

もっとも、単に調査を怠っただけの場合には救済されません。

この3ヶ月という限られた期間内に、財産状況を把握し、「単純承認するのか」「放棄するのか」を決めなければなりません。

しかし、

・財産が多いのか少ないのか分からない
・借金はないが、不動産の維持費が不明
・地方に固定資産税だけがかかる土地があるかもしれない

このような状況では、短期間の間に合理的な判断を行うことは容易ではありません。

 新制度で何が変わるのか?

・全国の所有不動産を一覧で確認できる
・山林や共有持分の発見が可能
・想定外の不動産を事前に把握できる

これにより、相続放棄の判断精度が大幅に向上します。

すでに相続が発生しており、「放棄すべきか迷っている」「期限が気になる」という方は、早めの相談が重要です。
当事務所では初回60分無料相談を実施しています。方向性だけでも整理しておくことで、不要なリスクを避けることができます。

ただし万能ではありません

専門家として強調しておくべき点があります。

・未登記不動産は表示されません
・被相続人名義でない実質所有は把握できません
・登記情報の反映にタイムラグがある可能性があります

つまり、この制度は「強力な調査ツール」ですが、
これだけで完全に安全というわけではありません。

また、相続放棄実務においては、不動産調査だけではなく、債務調査や通帳調査などと組み合わせて総合判断する必要があります。

こんな方は必ず活用すべきです

・相続放棄を検討している
・被相続人の財産の全体像が不明
・地方に不動産がある可能性がある
・兄弟姉妹と連絡が取りづらい

特に、3ヶ月の熟慮期間が迫っている方は急ぐべきです。

弁護士に依頼するメリット

制度の存在を知るだけでは不十分です。

重要なのは、

・取得手続の代行
・財産全体の分析
・放棄・限定承認の選択判断
・熟慮期間伸長申立てとの連動

まで含めた戦略設計です。

相続放棄は、一度単純承認とみなされる行為をしてしまうと取り消せません。
判断ミスは取り返しがつかない問題になります。

まとめ

20262月開始の所有不動産記録証明制度は、相続実務を大きく変える制度です。

特に、

・相続放棄を検討している方
・被相続人の財産が不明な方

にとっては、判断の精度を高める重要な手段となります。

ただし、制度を過信せず、
債務やその他の財産も含めた総合的な分析が必要です。

相続放棄は「時間との勝負」です

相続放棄の熟慮期間は原則3ヶ月です。
この期間を過ぎると、原則として放棄はできません。

「まだ大丈夫だろう」と考えている間に、
固定資産税の通知が届く、管理責任を問われる、思わぬ債務が判明する――
こうした事態は実務上、珍しくありません。

当事務所では、相続に関する初回60分無料相談を実施しています。
単なる制度説明ではなく、

・放棄すべきかどうかの方向性判断
・熟慮期間伸長の必要性の検討
・今すぐ取るべき具体的行動

まで、明確にお伝えします。

さらに、当事務所は複数の弁護士によるチーム制対応です。
相続放棄は、不動産評価・債務調査・将来紛争リスクまで横断的に分析する必要があります。
一人の見解ではなく、複数の専門的視点から検討することで、判断の精度を高めています。

✔ 財産の全体像が分からない
✔ 放棄すべきか決断できない
✔ 期限が迫っている

このいずれかに当てはまる場合は、迷わずご相談ください。

早期相談が、最大のリスク回避策です。
川崎・武蔵小杉エリアで相続放棄をご検討中の方は、まずは60分無料相談をご利用ください。

この記事を担当した専門家
神奈川県弁護士会所属 代表弁護士 長谷山 尚城
保有資格弁護士 FP2級 AFP 宅地建物取引士試験合格(平成25年)
専門分野相続・不動産
経歴1998年 東京大学法学部卒業
2000年 司法試験合格
2002年 司法修習終了(第55期) 東京あおば法律事務所に所属(東京弁護士会)
2004年 山鹿ひまわり基金法律事務所を開設(弁護士過疎対策・熊本県弁護士会)
2009年 武蔵小杉あおば法律事務所 開設
2014-15年 弁護士会川崎支部副支部長
2019-20年 川崎中ロータリークラブ幹事
2020-23年 法テラス川崎副支部長
2024-25年 法テラス神奈川副所長
2025年~ 神奈川県弁護士会副会長
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