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兄弟(姉妹)に遺留分はない。請求できない理由と今から取るべき3つの対策

2026.02.14


「亡くなった兄が全財産を愛人に遺贈する遺言を残していた」
「弟の私には一円も渡さないと言われた」

このような場合、兄弟姉妹に遺留分を請求する権利はありません。

これは民法で明確に定められており、原則として覆すことはできません。

しかし、それでも打てる手がゼロとは限りません(ただし、法的根拠のない期待は禁物です)。

本記事では、

  • なぜ兄弟に遺留分がないのか
  • 甥・姪はどうなるのか
  • それでも検討すべき法的手段
  • 実際の解決事例
  • 放置した場合のリスク

を、相続問題を20年以上扱ってきた弁護士が実務ベースで解説します。

  1. 兄弟(姉妹)に遺留分はある?

結論:ありません。

民法10421項は次のように定めています。

「兄弟姉妹以外の相続人は、遺留分として

このように、条文上、遺留分を主張できる主体は「兄弟姉妹以外」と明記されています。
つまり、兄弟姉妹には遺留分は一切認められていません。

具体例

相続人が兄弟だけのケースで、

  • 「全財産を第三者に寄付する」
  • 「全財産を内縁の妻に遺贈する」

という有効な遺言がある場合、
兄弟は法的に遺留分侵害額請求をすることはできません。

  1. 甥・姪(代襲相続人)はどうなる?

兄弟がすでに亡くなっている場合、甥・姪が代襲相続人になります。

しかし、甥・姪にも遺留分はありません。

相続権は引き継げても、「遺留分」という保護までは及びません。

  1. なぜ兄弟に遺留分がないのか?

主な理由は2つです。

生活依存関係が弱い

配偶者や子、親は被相続人と生活基盤を共有している可能性が高い。
一方、兄弟姉妹は通常独立世帯であり、生活保障の必要性が低いと考えられています。

遺言自由の尊重

遺言制度は「財産処分の自由」を重視します。
兄弟にまで遺留分を認めると、遺言の自由が過度に制限されるため、立法上あえて除外されています。

  1. 例外的に遺産を取得できるケース

遺留分がないからといって、直ちに法的手段が尽きるわけではありません。
実務上、検討すべきポイントがあります。

遺言の有効性を精査する

特に問題になるのは、

  • 認知症
  • 判断能力低下
  • 第三者による不当関与

の場合です。
このような場合には公正証書遺言でも無効になることはあります。

実務例(守秘義務の範囲で要約しています)

当事務所で扱った案件では、

  • 公正証書遺言あり
  • 全財産を第三者へ遺贈
  • 相続人は兄弟のみ

という事案でした。

しかし、遺言書作成当時の医療記録を精査した結果、遺言者の意思能力に重大な疑義が認められ、その点をカルテを元に指摘したところ、訴訟前和解に至りました。

「公正証書だから絶対に有効」とは限りませんので諦めないで下さい。

特別寄与料(2019年改正)

201971日施行の民法改正により創設された制度です(民法1050条)。

これは、相続人ではない親族が、被相続人の療養看護や財産の維持・増加について特別の寄与をした場合に、相続人に対して金銭を請求できる制度です。

典型例
  • 兄の妻が長年にわたり無償で介護をしていた
  • 報酬を受け取らず家業を支えていた

単なる同居や日常的な世話では足りません。立証ハードルは決して低くありません。

本記事との関係

兄弟自身には遺留分はありません。

しかし、関係者の中に特別寄与料の対象となる親族がいる場合には、実務上、法的に制度化された金銭請求が想定される数少ない場面です(遺言があっても特別寄与料は別問題ですので、主張できるケースでは主張して下さい)。

兄弟が直接請求できる制度ではありませんが、事案によっては検討すべき重要な論点となります。

  1. 遺言の有効性を争う場合、放置するとどうなるか?

遺留分を請求するわけではないので1年という時間制限はありませんが、時間経過は不利に働きます。

  • 医療記録は保存期限がある
  • 金融機関資料も早期取得が必要
  • 証人の記憶は薄れる

「納得いかない」と感じた時点で動かなければ、実務上は不利になります。

  1. 弁護士に依頼するメリット

兄弟間相続は感情が激しく対立します。

  • 法的見通しの提示
  • 証拠収集
  • 調停・訴訟対応
  • 感情対立の緩衝

これらを専門家が担うことで、結果と精神的負担が大きく変わります。

  1. 兄弟間の相続でお悩みの方へ

武蔵小杉あおば法律事務所では、相続案件を中心に扱っており、相談実績・解決実績も多数あります。

  • 初回法律相談60分無料
  • オンライン相談可能
  • 川崎・横浜・東京から多数来所実績

兄弟間相続は、法律と感情の両面対応が必要です。

「遺留分がないと言われたが納得できない」
「何もできないのか知りたい」

早期にご相談いただければ、取れる選択肢を具体的に提示できます。

兄弟だからこそ、争いは長期化する可能性は高いです
しかし、冷静に法的整理をすれば解決の道はあります。

まずは状況を整理することから始めましょう。

よくある質問については

次のページ参照

この記事を担当した専門家
神奈川県弁護士会所属 代表弁護士 長谷山 尚城
保有資格弁護士 FP2級 AFP 宅地建物取引士試験合格(平成25年)
専門分野相続・不動産
経歴1998年 東京大学法学部卒業
2000年 司法試験合格
2002年 司法修習終了(第55期) 東京あおば法律事務所に所属(東京弁護士会)
2004年 山鹿ひまわり基金法律事務所を開設(弁護士過疎対策・熊本県弁護士会)
2009年 武蔵小杉あおば法律事務所 開設
2014-15年 弁護士会川崎支部副支部長
2019-20年 川崎中ロータリークラブ幹事
2020-23年 法テラス川崎副支部長
2024-25年 法テラス神奈川副所長
2025年~ 神奈川県弁護士会副会長
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