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マンションを相続する際の注意点と手続きとは?よくあるトラブル・相続税評価の変更点を弁護士が解説

2026.02.02
マンションを相続する際の注意点とは?手続きよくあるトラブル・相続税評価の変更点を弁護士が解説

マンションの相続は、一戸建てや預貯金の相続と比べて、特有の注意点やトラブルが生じやすい分野です。管理組合との関係、共有問題、評価額、相続税、そして相続後の活用方法まで、検討すべきポイントは多岐にわたります。

本コラムでは、相続を数多く取り扱ってきた弁護士の立場から、マンション相続でよくあるトラブル、相続方法、具体的な手続きの流れ、相続後の活用方法、そして専門家に依頼する意義について、実務目線で解説します。

特に、川崎市・武蔵小杉エリアは再開発によりマンション供給が多く、タワーマンションや築浅マンションの相続が問題となるケースが増えています。

実際に当事務所にも、

  • 「親が武蔵小杉のマンションを所有しているが、兄弟で将来の利用方法について意見が割れている」
  • 「相続税がどれくらいかかるのか分からず、何から手を付けてよいか分からない」
  • 「とりあえず共有名義にしたが、このままで問題ないのか不安」

  • といったご相談が数多く寄せられています。本コラムでは、こうした地域特有の実情も踏まえて解説します。

マンション相続でよくあるトラブルとは?

マンション相続で特に多いトラブルは、次のようなものです。特に武蔵小杉・新丸子・元住吉周辺のマンション相続では、物件価格が高額になりやすく、相続人間の利害調整が難航する傾向があります。

  • 相続人間での共有状態が解消されない


    遺産分割協議がまとまらず、マンションを相続人全員の共有名義にした結果、売却や賃貸、リフォームの判断ができなくなるケースです。

実務では、「一人は売却したいが、もう一人は賃貸で保有したい」といった意見対立が生じ、結局どの選択もできなくなる事例が少なくありません。共有状態は紛争の火種になりやすく、時間の経過とともに問題が深刻化しがちです。

  • 管理費・修繕積立金の負担を巡る対立


    誰が住んでいないのに管理費や修繕積立金だけが発生し、支払負担を巡って相続人間で揉めるケースは非常に多く見られます。
  • 評価額を巡る争い


    マンションの評価額を巡り、「売れる価格」と「相続税評価額」の違いが理解されず、不公平感から対立が生じることがあります。
  • 被相続人が賃貸に出していた場合のトラブル


    入居者との賃貸借契約がそのまま引き継がれるため、すぐに自己利用できないといった問題や、明渡しを巡る問題が生じることがあります。

マンションの相続方法とは?単独相続・共有・換価分割の違い

マンションの相続方法には、主に以下の選択肢があります。

  • 単独相続

    相続人の一人がマンションを取得し、他の相続人には代償金を支払う方法です。最もトラブルが少なく、実務上も推奨される方法です。
  • 共有相続

    相続人全員で持分を分けて相続する方法ですが、将来的な紛争リスクが高いため、慎重な検討が必要です。 ※不動産の共有については別途、Q&Aを作成しましたのでそちらをご参照下さい。
  • 換価分割

    マンションを売却し、売却代金を分配する方法です。公平性が高く、管理負担も残りません。
  • 現物分割

    マンション以外の財産と組み合わせて分ける方法ですが、財産構成によっては困難な場合もあります。

マンション相続の流れと必要な手続きとは?

マンション相続の基本的な流れは以下のとおりです。詳細は状況により異なりますが、全体像を把握しておくことが重要です。

  1. 相続人の確定(戸籍調査)

    被相続人の出生から死亡までの戸籍を収集し、法定相続人を確定します。
  2. 遺産の調査・評価

    登記事項証明書、固定資産評価証明書、管理費・修繕積立金の状況、ローン残高の有無などを確認します。
  3. 遺産分割協議

    マンションの取得方法を含め、相続人全員で協議を行います。
  4. 相続登記(名義変更)

    法務局で相続登記を行います。20244月から相続登記は義務化されており、期限内の申請が必要です。
  5. 相続税の申告・納付

    相続税が発生する場合は、相続開始から10か月以内に申告・納付を行います。

相続したマンションの活用方法とは?住む・貸す・売るの判断基準について

相続後のマンションの活用方法としては、次のような選択肢があります。

  • 自ら居住する
  • 賃貸に出して家賃収入を得る
  • 売却して現金化する
  • 将来に備えて保有する

重要なのは、「感情」ではなく「収支・税務・将来の相続」まで見据えて「勘定」で判断することです。

特に武蔵小杉エリアでは賃貸需要が高い一方で売却価格も高水準で推移しており、「賃貸で保有すべきか」「早期に売却すべきか」の判断が相続全体に大きく影響します。

マンション相続における評価額と相続税計算方法の見直し

近年、タワーマンションを中心に、市場価格と相続税評価額の乖離が問題視されてきました(タワマン節税という言葉を聞かれた方も多いかと思います)。

これを受けて、2024年以降、マンションの相続税評価については、

  • 階数
  • 築年数
  • 専有面積
  • 総階数
    などを考慮し、市場価格との乖離を補正する新たな評価方法が導入されています。

これにより、特に高層階のマンションでは、従来よりも相続税評価額が引き上げられるケースがあり、相続税額に大きな影響を与える可能性があります。

マンション相続では、税務面の最新動向を踏まえた検討が不可欠です。

2027年(令和9年)1月施行予定】不動産相続税評価のさらなる見直しにも注意

2027年(令和9年)1月からは、いわゆる小規模な賃貸不動産(小口・低収益物件)を利用した相続税評価の圧縮手法について、税制改正により評価方法が見直される予定です。

具体的には、

  • 実際の収益性と乖離した過度な評価減
  • 名目的な賃貸利用による相続税対策 といった点が問題視され、実態に即した評価へと是正される方向性が示されています。

これにより、賃貸マンションや区分マンションを活用した相続対策を想定している場合、 従来と同じ前提で相続税が大きく下がるとは限らない点に注意が必要です。

特に武蔵小杉エリアの高層階マンションを相続する場合、従来想定していたよりも相続税額が増える可能性があり、生前の見通しと大きく異なる結果となることもあります。早い段階での専門家相談が重要です。

マンション相続を自分で進めるリスクと失敗例

マンション相続を自己判断で進めると、

  • 将来の共有トラブルを見落とす
  • 相続税・譲渡所得税を考慮しない分割をしてしまう
  • 管理規約や管理費の問題を軽視してしまう
  • 不利な条件で売却・賃貸を進めてしまう

といったリスクがあります。

一度相続が完了すると、後から修正することは極めて困難です。

マンション相続を弁護士に依頼するメリット

弁護士に依頼することで、

  • 相続人間の利害を整理し、紛争を未然に防ぐ
  • 法的に安定した遺産分割案を設計できる
  • 税理士・司法書士と連携したワンストップ対応が可能
  • 将来の二次相続まで見据えた提案ができる

といったメリットがあります。

特にマンション相続は「不動産+人間関係+税務」が複雑に絡むため、早期の専門家関与が重要です。

川崎・武蔵小杉のマンション・不動産相続のお悩みは当事務所にご相談ください

当事務所では、川崎市・武蔵小杉エリアを中心に、マンションを含む不動産相続案件を数多く取り扱ってきました。地域特有の不動産事情や相場を踏まえた実務対応が可能です。

  • 相続人間で話し合いが進まない
  • マンションをどう分けるべきか分からない
  • 相続税や将来のリスクが不安

このようなお悩みがある場合は、お早めにご相談ください。状況を丁寧に整理し、最適な解決策をご提案します。

 

この記事を担当した専門家
神奈川県弁護士会所属 代表弁護士 長谷山 尚城
保有資格弁護士 FP2級 AFP 宅地建物取引士試験合格(平成25年)
専門分野相続・不動産
経歴1998年 東京大学法学部卒業
2000年 司法試験合格
2002年 司法修習終了(第55期) 東京あおば法律事務所に所属(東京弁護士会)
2004年 山鹿ひまわり基金法律事務所を開設(弁護士過疎対策・熊本県弁護士会)
2009年 武蔵小杉あおば法律事務所 開設
2014-15年 弁護士会川崎支部副支部長
2019-20年 川崎中ロータリークラブ幹事
2020-23年 法テラス川崎副支部長
2024-25年 法テラス神奈川副所長
2025年~ 神奈川県弁護士会副会長
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