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父の死亡事故の慰謝料において、他の相続人からの「寄与分」主張を退け正当な権利を守った事例

2026.04.03

解決事例

【相談者の属性】

  • 年代:50
  • 性別:女性

【相談内容】

相談者のお父様は入所していた老人ホームで転倒事故よる怪我が原因で、2年前に亡くなりました。相続人は相談者のお母様、相談者、相談者の妹の合計3名でした。

相談者は、理由あって、以前からお母様や妹とは疎遠になっていたのですが、お母様と妹は独自に弁護士を立て、老人ホームの運営母体に対し示談交渉を行っていたようです。示談交渉が進展したのか、突然お母様から連絡があり、弁護士に出す委任状を書くことと、父親の死亡に関する慰謝料については放棄することを要求されました。相談者は、それまで示談交渉があったことすら知らず、困惑してしまい、対応を相談するため当事務所へ相談に来られました。

【弁護士の対応】

まずは弁護士名で、老人ホームの運営母体の代理人弁護士、お母様と妹の依頼している代理人弁護士に受任通知を送付しました。これにより、相談者がお母様たちとは独立した立場で交渉に参加することを明確に宣言しました。その上で、示談の内容(事故で発生した損害総額)について改めて検討した後、きちんと法定相続分に従い、依頼者が慰謝料を受領できるものとするよう主張しました。

示談金(損害総額)の内容自体に争いはありませんでしたが、最大の問題は相続人間での分配でした。お母様と妹様は、「自分たちが示談交渉を主導したのだから、慰謝料獲得における『寄与分』が認められるべきだ」と主張し、相談者様に強硬な譲歩を迫ってきました。

これに対し当事務所は、死亡慰謝料が法律上「可分債権(当然に分割される金銭債権)」であることを前提に、親族間の交渉努力をもって寄与分を主張することの法的根拠の乏しさを、粘り強く説得・主張しました。

【結果】

 交渉の結果、お母様、妹の主張を退けることができました。最終的には、当初の不当な放棄要求を覆し、ほぼ法定相続分に準じた適正な金額を相談者様が受領する形で合意に至りました。

【弁護士所感】

相続に関するご相談に関連し、本件のように、事故でお亡くなりになるなど、加害者からの「死亡慰謝料」の受取が問題になるケースがあります。

法律上、死亡慰謝料については、被相続人(お父様)に発生した慰謝料請求権を各相続人が相続分に応じて承継する(民法710条)だけでなく、遺族それぞれに固有の慰謝料請求権(民法711条)も認められています。いずれにせよ、これらは法律上当然に各相続人に帰属する性質のものであり、原則として他の遺産のような遺産分割協議や、寄与分の主張がなじむものではありません。そのため、お母様、妹の寄与分の主張は、依頼者の本来的には、法的根拠に乏しいものと言わざるを得ません。

当事務所においては、こうした紛争を未然に防ぐため、死亡慰謝料の請求交渉においては、まず戸籍調査で相続人全員を正確に把握し、各人の意向を直接確認した上で進めるべきだと考えています。本件のように、一部の親族だけで話が進められ、後から疎遠な親族へ不当な要求がなされることは、本来あってはならないことです。

【まとめ】

親族間で一度感情的な対立が生じると、法的な根拠のない要求であっても、断ることに強い精神的苦痛を伴います。本件は、弁護士が第三者として介入し、確立された法理に基づいて主張を行うことで、ご家族の想いを守りつつ適正な解決を実現できた事例です。

親族から納得のいかない書類への署名を求められている」「自分の知らないところで示談が進んでいる」といった不安をお持ちの方は、ぜひ一度、当事務所へご相談ください。

この記事を担当した専門家
神奈川県弁護士会所属 代表弁護士 長谷山 尚城
保有資格弁護士 FP2級 AFP 宅地建物取引士試験合格(平成25年)
専門分野相続・不動産
経歴1998年 東京大学法学部卒業
2000年 司法試験合格
2002年 司法修習終了(第55期) 東京あおば法律事務所に所属(東京弁護士会)
2004年 山鹿ひまわり基金法律事務所を開設(弁護士過疎対策・熊本県弁護士会)
2009年 武蔵小杉あおば法律事務所 開設
2014-15年 弁護士会川崎支部副支部長
2019-20年 川崎中ロータリークラブ幹事
2020-23年 法テラス川崎副支部長
2024-25年 法テラス神奈川副所長
2025年~ 神奈川県弁護士会副会長
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